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ちょっと気になる腰の痛み(腰椎椎間板ヘルニア)

2014.10.09

腰痛は人間が立位歩行をすることにより始まった宿命的病気です。

 

急に物を持ち上げようとして起きるいわゆるぎっくり腰(魔女の一撃)の様なある日突然症状が出現する急性型があります。その一方では何時と無くゴルフをした後とか車を運転した後に腰の痛みや脚のしびれや痛みを訴え長く持続する慢性型があります。それぞれの痛みのメカニズムは異なりますが、予防法や治療法は原則として共通しております。椎間板とは家の大黒柱にあたる脊椎の間にあるクッションで、その中身が神経の入っている方向に突出して症状がでた場合を椎間板ヘルニアと申します。

 

中学生から高齢者まですべての老若男女に頻度は異なりますが発症し、症状によっては全く身動きがとれなく睡眠すらままならない日々が続ずく方もあります。従って症状とレントゲン写真の撮影で診断はつきます。最近はMRIといった検査で外来でも容易にヘルニアの部位、大きさ、椎間板の変性の程度の診断は可能です。その治療法は急性型は安静です。局所の炎症を抑えるために、最も楽な姿勢でやや固めの布団に通常は横向きに特に膝を曲げて寝ることが一番効果的であります。

 

初期は局所は冷やし落ちついてきたら温湿布に変えてみましょう。その後腰をさらしや固い帯のようなもので腰を骨盤までしっかりと固定した後専問医の診察を受けましょう。慢性期の方は腰背筋の訓練のため朝起きた時に軽く腹筋背筋の鍛える体操を息を吐きながら毎日持続することが肝要です。時間のある方はプールで腰までつかり歩いたり、背泳、クロールも筋力アップにつながります。特に椎間板ヘルニアには骨盤牽引と局所を暖め、マッサージで循環を改善することにより症状の緩解につながります。しかし予防に勝る治療はありません。

 

立位や坐位や中腰姿勢を一日中強いられる職業の人やラグビーなどの過激なスポーツは腰痛予備軍であり、恒日頃生活習慣には注意を払う必要があります。頭の上に何時も大きな風船でひっぱられている様な意識で姿勢を正し、重い物を持つ時は膝を曲げるといったことが大切となります。最近はヘルニアも時間がたつと吸収消失する事が判ってきました。そして様々な治療に抵抗する腰痛患者の1%にみたない方がヘルニアの摘出する手術的方法がとられます。針を椎間板に刺してプロゴルファーの岡本綾子選手で知られるキモパパインを注入したり、レーザーで椎間板を溶出する療法は成績が最初に考えていたほど思わしく無く一般的に認知された治療とはいえません。

 

むしろ最近のハイテクの進歩により、1.5-2cmの傷で顕微鏡や内視鏡を入れ十分に確実にヘルニアの摘出が可能となり、米国でも殆の方は外来での手術で行なわれるようになってきました。腰痛に対する正しい知識を身に付け克服する教育と生活習慣の改善が大切な課題であることは言うまでもありません。

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